書籍・雑誌

recall recognition

月のいと明きに、
川を渡れば、
牛の歩むままに、
水晶などの割れたるやうに、
水の散りたるこそ、
をかしけれ。 (第二百十五段)


makurano soushi by seishonagon

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答えのない問いに

日本語はなぜ美しいのか

買ったきっかけ:
書店でみつけた。

感想:
「美しい」ということを語れば必ず反論する人はいるし、自国の文化を褒め称えれば「国粋主義だ」という声も必ず出る。特に言葉という最も論理的であるような発明品の場合に。このサイズに論理的な展開を求めても仕方がない。要は話のエッセンスだ。「語感」とか「イメージ」で片付けられてしまう世界の説明を試みることが異文化理解につながるのだから、筆者の研究は価値があると私は思う。

おすすめポイント:
要点と順序だけを守ればいいような会話にウンザリしている人にオススメです。

日本語はなぜ美しいのか

著者:黒川 伊保子

日本語はなぜ美しいのか

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『金曜の夜の集会』

『半神』に収録されている
萩尾望都の作品のひとつ。
内容について書くので
読む前に知りたくない人は読まないでください。

夏休み。
ともだちと遊び、気になる女の子と映画の約束をし、
いつものように眠るはずだった。
星を見るために家を抜け出し、
大人たちの集会を目撃するまでは。

戦争でとっくに滅びているはずのまちと住人たちは
主人公の少年の姉であるソーフィアの力によって
1年だけ時間を遡り 同じはずの、でも違う1年を過ごす。
もうずっとそれを繰り返している。
子供達には夢をを残すために、記憶を消す。

その秘密を知った主人公は、
自分達が幻だと悟る。
映画の約束が果たされることはない。
自分の背が憧れの女の子の背を追い越すこともない。
近所のチビのおねしょが治ることもない。

主人公は光に包まれる前に行動を起こす。
星を観にいこうと
憧れのあの子を誘い出す。

しかし、そのときはやってくる。

とても哀しくて切ない話だと思った。

変わり続け、老いて、死ぬ人生か。

死から逃れる代わりに
成長をも奪われ
叶うことのない夢を見続ける幻か。

あまり有名ではないかもしれないけれど
忘れがたい短編である。

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